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Yusuke Shimizu
清 水  勇 佑

Architect /​ ​​Architectural critic
建築家・建築評論家

1998 Born and raised in Tokyo, Japan

1998 日本の東京で生まれ育つ

2017 Nihon University College of Science and Engineering Department of Architecture Admission

2017 日本大学 理工学部 建築学科 入学

​2020 Established KENKOMI

​2020 任意団体 KENKOMI を設立

​2021 WASA World Architecture Student Award Head of Jury

​2021 WASA世界建築学生賞 審査員長 就任

2021 Graduated from the Department of Architecture, College of Science and Engineering, Nihon University

2021 日本大学 理工学部 建築学科 卒業

2023 Nihon University Graduate School of Science and Engineering Department of Architecture Completed

2023 日本大学大学院 理工学研究科 建築学専攻 修了

​2023 Joined KKAA Kengo Kuma & Associates

​2023 KKAA 隈研吾建築都市設計事務所 入社

2025 Established Global Architecture & Design Organization(GADO)

2025 一般社団法人 国際建築設計組織 GADO(ガド)を設立 代表理事

”​完璧な”建築家を目指して

「完璧」とは一般的に「欠けのない理想の状態」と定義されます。しかし、その理想は本質的に到達不可能であり、さらに人によって基準が異なります。ある人にとって「完璧な建築」と映るものが、別の人にとっては不完全に感じられることもあるでしょう。

このように価値観が多様化する現代において、単一の基準による完璧はもはや存在し得ません。むしろ、すべての価値観に対して応答し得る多次元的な思考こそが、新たな意味での「完璧」と呼べるのではないでしょうか。

情報社会の発展とともに、AIやデータベースなどのテクノロジーが普及した今日、建築は客観的な分析と主観的な創造の両立が可能な時代を迎えています。評価と設計が相互に影響し合い、学習しながら成長するプロセスの中で、複数の価値を包摂する「完璧性」が追求できるようになりつつあります。

つまり、現代の「完璧」とは静的な到達点ではなく、動的に更新され続ける応答の体系であり、多様な基準が共存し得る開かれた状態なのです。

1. 過去の建築デザイン

建築デザインは、人類社会の発展とともにその役割や目的を大きく変化させてきました。古代では、ピラミッドや神殿、大聖堂などに象徴されるように、建築は王権や宗教、国家の権威を示すための象徴的存在であり、壮麗さや比例、対称性が重視されました。建築家は神官や技術者として権力に仕える立場で、個人性はほとんど認識されませんでした。

ルネサンス期に入ると、ブルネレスキやアルベルティらによって建築は理論と芸術を統合した知的営為として再定義され、建築家は芸術家として自立しました。近世には国家や宮廷の権威を表す存在として活動し、18〜19世紀の産業革命では新素材や技術革新、教育制度の整備により、建築家は専門職として制度的に確立され、都市計画や公共事業において重要な役割を担うようになりました。

20世紀には、モダニズムの建築家たちが合理性と普遍性を追求し、社会改革の先導者として位置づけられましたが、1970年代以降はポストモダンの潮流の中で多様性や地域性が重視され、持続可能性や市民参加など新たな価値観が建築デザインに求められるようになりました。

2. デザインの多様化が許容され現代

現代社会は、かつてのように単一の価値観や美学によって建築の正解を定めることができない時代へと移行しています。経済・文化・環境・技術など、あらゆる要素が複雑に絡み合うなかで、建築が応答すべき条件は多様化し、それぞれの文脈に固有の最適解が存在するようになりました。

このため、**一つの普遍的な「理想的デザイン」ではなく、複数の価値や視点を包摂する「多様なデザイン」**が認められ、社会的にも受け入れられるようになっています。たとえば、環境共生を重視する建築、地域文化を継承する建築、テクノロジーを駆使したスマート建築、社会包摂を目的とした公共建築など、異なる目的と思想が共存し、それぞれに意義が認められています。

さらに、社会全体の価値観も変化しています。近代のように「普遍的美」や「機能的合理性」が唯一の正解とされた時代から、現在は「多様な価値が共存すること」そのものが社会の成熟の証として評価されるようになりました。

つまり現代は、多様なデザインの共存が社会的に正当化される時代です。建築はもはや一つの完成形を目指すのではなく、多様な価値の間を調停し、それぞれの文脈にふさわしい形を創出するプロセスとして存在します。建築家は、価値の多元性を前提に、対話と共創を通して新たなデザインの意味を構築することが求められています。

3. 知の統合による新たな建築デザイン

情報社会の進展によって、建築デザインはかつてないほど多様な知識や価値観にアクセスできる時代を迎えています。世界中で共有されている膨大なデザインや思想は、もはや競合するものではなく、学びと再構築のための共通基盤となっています。こうした共有知を前提とする現代において、建築家の役割は単なる模倣や差別化ではなく、多様な情報を統合し、自らの視点によって再定義する行為へと変化しています。

つまり、独自性とは孤立した創造ではなく、共有された知の海の中から、何を選び、どう組み合わせ、どのえxtるでcrvような意味を与えるかという編集的・構成的な思考によって生まれるものです。膨大なデザインの蓄積を背景に、建築家はそれらを客観的に分析し、批評的なまなざしを持つことで、より深く、より明確に自らの立場と価値を定義することができます。

このように、独自の追求は今もなお不可欠であり、むしろ多様性と共有性が高まった現代だからこそ、建築家は多様な要素を統合し、社会的・文化的文脈の中で自らのデザインを位置づけ直すことが可能となっています。
そしてその独自性は、閉じた個性ではなく、**普遍的価値との対話の中で鍛えられた「開かれた独自性」**として、新しい時代の建築を導く原動力となるのです。

スターアーキテクト時代の終焉と新たな建築家像

20世紀後半から21世紀にかけて、建築家や設計者の数は一貫して増加し続けている。かつて、レム・コールハースや丹下健三といった「スターアーキテクト」が世界的に注目を集めた時代には、建築家は社会の象徴的存在であり、巨大な国家プロジェクトや文化施設を通して「時代のビジョン」を体現する役割を担っていた。しかし、21世紀に入り、経済構造や社会システム、そして技術の発展に伴い、その姿は大きく変容している。

1. 建築家・設計者の増加と背景

建築家や設計者の増加は、単なる人口の拡大ではなく、社会的・技術的要因による必然的な流れである。

  • 経済成長と都市化の進展:戦後の復興期から高度経済成長期にかけて、都市開発やインフラ整備の需要が高まり、建築家の需要も急増した。

  • 教育・資格制度の整備:建築教育が普及し、専門職としての制度が確立する中で、登録建築士や設計専門職が増加した。

  • デジタルツールの普及:CAD、BIM、AI設計支援などの技術革新により、設計業務の効率化・高度化が進み、より多くの人々が設計業務に関わることが可能となった。

  • 国際共同プロジェクトの拡大:グローバル経済の中で、国境を越えた設計協働や海外展開が増加し、建築家の活動領域が世界規模に広がった。

このような社会的背景のもとで、建築家・設計者の数は以下のように推移している。

時期建築家(登録建築士)設計者(設計従事者)社会背景

1940年頃約4,000人約6,000人戦時下、制度未整備

1960年頃約15,000人約20,000人戦後復興・高度経済成長

1980年頃約25,000人約35,000人都市再開発・多様化

2000年頃約40,000人約60,000人デジタル化・国際化

2020年頃約50,000人約78,000人AI・情報化社会・分業化

2. スターアーキテクト時代の終焉と均質化

かつての建築界は、丹下健三やレム・コールハース、ザハ・ハディドといったスター建築家によって牽引され、建築は国家や都市のアイデンティティを象徴する文化的装置として位置づけられていた。しかし、現代では次のような要因によって、その構造が大きく変化している。

  • 情報社会による均質化:インターネットやSNSの普及により、デザイン情報が瞬時に共有され、独創的なデザインが容易に模倣される環境が生まれた。結果として、突出した「個の表現」が見えにくくなり、デザインの均質化が進行している。

  • プロジェクトの分散化:グローバル経済のもとでプロジェクトの数が増加した一方、大規模案件が特定の建築家に集中することは減少し、業務は分業・組織化され、個人よりもチームや企業のブランドが前面に出るようになった。

  • 組織設計・ゼネコンの台頭:公共施設の設計選定においても、かつては建築家主導であったが、現在ではゼネコンや組織設計事務所が主体となるケースが増えている。これも、技術的総合力やコスト管理能力を重視する社会構造の変化を反映している。

その結果、建築家の多くは「ローカルアーキテクト」として地域社会やコミュニティと深く関わる方向へとシフトしている。建築家の役割は、象徴的存在から地域社会の共創者・調整者へと再定義されつつある。

3. 現代のスター像と今後の課題

現代において、グローバルな影響力を持つ建築家として隈研吾が挙げられるが、その存在は例外的である。彼の活躍は、グローバルネットワークの中で日本的価値や素材感を再構築した点にあり、ローカルとグローバルの統合が評価されている。しかし、このようなスター像は情報社会の中で再現が難しくなっており、次世代の建築家像は未だ明確ではない。

これからの時代に求められるのは、単一のカリスマ的建築家ではなく、多様な専門家や市民との協働を通じて、社会課題を解決する共創型の建築家である。AIやデータ分析を駆使しながら、客観的評価と主観的創造を往復し、地域と世界をつなぐ**「知の媒介者」**としての新しい職能が期待されている。

建築家の数が増加する現代において、かつてのような「スターアーキテクト」像は終焉を迎えつつある。代わって、建築家は分散型社会の中で多様な価値を調整し、地域社会と共に未来を構築する存在へと変化している。情報社会・AI時代においては、個の独創性だけでなく、知識・技術・人々をつなぐ編集的能力こそが、新たな建築家像を形成する鍵となるだろう。

設計活動

私は、公共施設から民間再開発、教育施設、複合用途施設に至るまで、多様な建築分野において設計およびデザイン監修の実績を有しています。構造種別としては、RC造およびS造を中心に、延床面積1,000㎡規模の中小規模施設から、20,000㎡を超える大規模プロジェクトまで幅広く携わってきました。基本設計から実施設計、さらにデザイン監修やプロポーザル提案まで、各段階に応じた最適なデザインアプローチを行っています。これらの経験を通じて、私は多様な用途・構造・規模に対応する設計力と監修力を培い、公共性・商業性・デザイン性を兼ね備えた建築の実現に貢献してきました。今後も、建築の社会的価値と空間体験の質を高めるため、総合的なデザインアプローチを追求していきます。

実績

・2023 ~  公共施設 児童相談所等 延べ7000㎡ RC造 基本設計・実施設計

・2024 ~  民間再開発 商業・ホテル棟、商業オフィス棟 延べ20000㎡ S造 デザイン監修

・2024 ~  公共施設 庁舎等 延べ7000㎡ RC造 プロポーザル 

・2025 ~  民間施設 インターナショナルスクール 延べ2000㎡ S造 基本設計・実施設計

・2026 ~  民間施設 商業・レジデンス・ホテル複合施設 延べ1200㎡ S造 デザイン監修

・2026 ~  民間施設 商業・ホテル・レジデンス・チャペル複合施設 延べ1200㎡ S造 デザイン監修

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GAD-建築賞​

GAD-構想建築賞

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GAD-デザイン監修​​

施主との監修契約

公共建築物

民間建築物

個人建築物

プロセス別のデザイン監修

基本設計監修

実施設計監修

施工監修(監理とは異なる)

​竣工後監修(ポストレビュ)

​Yusuke Shimizu​​

エッセイ

学生時代について

設計活動について

評論活動について

Zenkoku Kenkomi​ Professional Site National Architectural Design Institute, National Architectural Student Award, National Architectural Student Representative Meeting, National Kenkomi Executive Committee

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